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伊藤 政幸; 岡田 漱平; 栗山 将
Reports on Progress in Polymer Physics in Japan, 21, p.247 - 250, 1978/00
原子炉用電線材料に用いられるゴム材の熱及び放射線という複合環境下での劣化を短時間で評価するための研究の一環として、熱及び放射線下でEPRO7Pについて応力緩和測定を行ない、このような化学応力緩和においても湿度-時間換算則或いは線量率-時間換算則とでも言うべきものが成り立つかどうか検討した。その結果、双方の換算則ともよく成り立ち、温度移動因子の温度依存性はアレニウス則によく合致し(見かけの活性化エネルギーは23.4kcal/mol)、また、線量率-時間換算における移動因子として定義される線量率移動因子とでも言うべきものの線量率依存性は、1/a=const.D(aは移動因子、Dは線量率)と記述されることが分かった。さらに、この2つの劣化要因の応力緩和に及ぼす影響の相違についても検討した。なお、以上の実験の温度範囲は60C~120C、線量率範囲は1.910~1.110rad/hrであり、測定は常圧の空気中で行われた。
貴家 恒男; 武久 正昭
J.Macromol.Sci.,Part B, 13(1), p.49 - 58, 1977/01
7000kg・cmと常圧で放射線架橋したcis-1,4-ポリブタジエンの化学緩和を測定した。結論として次の事実が明らかとなった。1)両試料で、切断する場所および切断の起る確率は同程度である。2)酸化反応で新生する架橋点の数は常圧下で架橋を行った試料中で多い。また、架橋点数の生成のG値は前報の値の約5倍程度であり、ほぼ線量率の-0.5乗に比例した。このことから高圧下では連鎖的に架橋が起っていることが再確認された。連鎖的な架橋でできた架橋点の群溶(クラスター)のために2)のような結果となったと結論した。